【醸造所紹介】積丹スピリット@北海道~ボタニカルの自社栽培から蒸溜までの一貫工程が最大の強み

こんにちは。マザーバインズ&グローサリーズ株式会社の丹羽(にわ)です。

今回は、前記事にて伊豆オリーブみらいプロジェクトWithOlives様との共同開発ジンを蒸留いただいた、積丹スピリット様について詳しくご紹介をいたします。

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積丹スピリットについて

積丹スピリット蒸留所の外観

株式会社積丹スピリットは、2018年3月、北海道の積丹(しゃこたん)町にて、同町産のボタニカルを使ったジンを蒸溜する会社として立ち上がりました。木育ファミリー前代表の煙山泰子氏が地域資源を生かしたクラフトジンの開発を提唱し、積丹町の地方創生事業として、官民連携のプロジェクト(以下、積丹プロジェクト)が始動したのがきっかけでした。

まずは、自然豊かなの美しい神威岬と「積丹ブルー」と称されるの青々しい海をオリジナル動画にてご覧ください。

神威岬と積丹ブルーの海

関連リンク:木食ファミリー

積丹町について

ディストラリー(蒸留所)のある積丹町は、札幌から車で1時間30分ほどにある北海道西部の積丹半島に位置しています。有名なダイビングスポットとしても人気が高く、数多くのダイブスポットが点在しており、半島からは「積丹ブルー」と呼ばれる美しい海が一望できます。

半島から望む「積丹ブルー」と称される美しい海

マザーバインズとの関わりについて

弊社の母体であるマザーバインズと積丹スピリット様との関わりは、上記の積丹プロジェクトが発足する以前の2014年に遡ります。カルディコーヒーファーム様が手掛けたワイナリープロジェクト「キャメルファームワイナリー」の発足がきっかけでした。株式会社GB産業化設計の岩井宏文様が農地取得に関する農業コンサルティングを、マザーバインズがワイナリー設立のコンサルティングをそれぞれ担当し協議。地域振興を捉えたコンセプト造りを重視し、農業・醸造・設備・ブランディングまで一貫としたマザーバインズのコンサルティングが、積丹プロジェクトの主旨に適格と判断頂けたため、プロジェクトへの参画に至りました。

関連リンク:ArnoldHolstein社(ドイツ社製蒸留機)マザーバインズHPより / 株式会社キャメルファーム(キャメルファームワイナリー)

【2018年】株式会社積丹スピリット設立

「農林漁業現場(Green&Blue)から産業化を創造する」をテーマに、北海道の農林漁業の事業化を専門とするコンサルティング会社である株式会社GB産業化設計の岩井宏文氏が発起人となり、東京の西新宿にあるBAR BenFiddich代表で世界的ボタニスト・バーテンダー鹿山博康氏、そしてワイン及び酒類の日本唯一のトータルコンサルティング会社である有限会社マザーバインズの出資により、2018年3月に「株式会社積丹スピリット」が設立されました。

2018年の設立当初、積丹スピリットに携わっていただいたメンバーの皆様

関連リンク:株式会社GB産業化設計 / BarBenFiddich / 株式会社積丹スピリット

積丹スピリットの強みは栽培から蒸留までの一貫工程

積丹スピリット様の最大の強みは、世界でも珍しい「ボタニカルの自社栽培から蒸溜までの一貫工程」にあります。自社栽培のボタニカルは、町が保有していた遊休農地約5haを長期賃借し、馬が草を食んで肥やした荒地を耕起する、地球に優しい耕地化手法を導入し、現在、約80種類の香草植物を栽培しています。

積丹スピリット様の自社圃場

ボタニカルは葉・実・枝などの部位を使うため、それぞれに異なる保存特性を生かし、フレッシュ、生冷凍や自然乾燥、機械乾燥などを使い分け、年間を通じて最適な使用を行っています。また、これらのボタニカルを、沸点を低くできる日本産のステンレスを使用した減圧蒸溜機を使用し、単品ごとに植物の持つ香りを最大限に引き出す蒸溜に手間暇をかけています。

火の帆(HONOHO)KIBOUのキーボタニカルであるアカエゾマツの新芽

「Bar BenFiddich」鹿山博康氏によるブレンディング

第一段のKIBOUを含めたブレンドをリードするのは、創業者の一人であり、世界的ボタニスト・バーテンダーでもある、鹿山博康氏。イギリス老舗出版社ウィリアム・リード・ビジネス・メディア社が選ぶ優れたバー50軒「TheWorld‘s 50 Best Bars」に連続でランクインし、世界からも注目されているBAR BenFiddichのオーナーでもあります。埼玉県のご実家では、自身の畑で育てたボタニカルをカクテルに使う「Farm to glass(農地からグラスへ)」を実践されています。

BAR BenFiddichのメンバー(左:鹿山博康氏)

単品ごとに蒸溜したボタニカルを、500ℓの銅製蒸溜機で製造するコアとなるジンにブレンドし、香りと味わいの最高点を割り出す方法をとっており、それらをカクテルのようにブレンドすることで、北海道産の未知の香りを生み出しています。

実際に蒸留所に納品させていただいた、ドイツ産アーノルドホルスタイン社製の蒸留機

弊社も現地のボタニカル圃場の見学や、ソムリエという立場からブレンド会議にも参加させていただいております。

1%単位でのブレンディングの調整が行われるブレンド会議

北海道 積丹発のクラフトジン~火の帆(HONOHO)KIBOU~誕生!

そして、2020年の6月、世界中が不安に包まれた情勢の中、ついに第一弾の火の帆(HONOHO)KIBOUがリリースとなりました!飲食店やバーが休業している最中での発売でしたが、オンラインでの先行予約販売は、ギフト需要の高まりもあり、完売が続き、好調なスタートを切ることができました。

第一弾の火の帆KIBOU

ラベルデザインについて

ラベルデザインやコンセプトワークも弊社でお手伝いをさせていただきました。人々の魂に火を灯し、勇気と希望を与える「火の酒」ジン。 トレードマークである青い炎を意味する「火の帆(HONOHO)」は、「炎」の語源「火の穂」を、積丹の風、帆にアレンジし、火の酒と風に乗って積丹(しゃこたん)ブルーの海へ出航する船が表現されています。

現在では、ブーケをテーマにした華やかな香りと味わいの「BOUQUET」、厳しい断崖に自生しているビャクシンの力強く繊細な香りと塩味、春を告げるフキノトウの大地の旨味が感じられる「UMI」など、様々な商品を展開しております。

左からKIBOU、BOUQUET、UMI

さいごに

当社では、酒販店様、飲食店様向けの卸販売を行っております。また、今回ご紹介させて頂いた積丹スピリットとの共同でオリジナルジンの製造も承っております。ご興味のある方は丹羽までご連絡下さい。

関連リンク:積丹スピリット株式会社

マザーバインズ&グローサリーズ株式会社
担当:丹羽
Mail:mothervines-n@mothervines.com
TEL:080-2190-6841